何を引き継げば良いか その3 エクセル表1枚にまとめる
オーソドックスなのは縦軸に顧客を並べ、横軸に項目を並べたエクセル表1枚にまとめる方法です。こうするとプリントして全担当先を俯瞰することができ便利です。資料が複数にまたがるとそれだけで伝わる確率が低くなります。最低限の分量で最大の効率をめざしましょう。
どのような項目名があれば整理しやすく、後任に伝わりやすい資料が作れるでしょうか。項目案をひとつずつ見ていきましょう。
何を引き継げば良いか その2 抜け漏れを防ごう
概して若手は引き継ぎの重要性を理解しており、きちんと情報を残してくれるようですが、一部のベテランは資料さえまともに作らず、「言えばわかるだろう」という態度で、口頭での引き継ぎに留まっているようです。
「誰から引き継がれるか、運とも言えます」というMRの嘆きが物語るように、どうしても抜け漏れが発生し、引き継ぎ時に多くを失うことも多いとか。これは改善しなくてはなりません。効果的な引き継ぎ方法を考えてみましょう。
何を引き継げば良いか その1 企業の力が試される引き継ぎ
次のテーマはMRの実務にしようと思います。
転勤や転職など担当交代に伴い行われる引き継ぎ。顧客との関係が続くか途切れるかの差は、新旧担当者のバトンの受け渡しかた次第です。バトンを渡すほうも渡されるほうも、顧客と自社の関係をより良くしたいと願い行動するほど、成功する確率が高まると思います。
引き継ぎは企業の底力が示されるイベントですが、各社システムを導入しているものの、個々人の判断に委ねられている部分も大きいようです。引き継ぎ日数も短く、大手であっても「2-3日間で重要ドクターのみ同行」というケースがあり、とても十分とはいえません。
メールの件名を工夫しよう その10 快適なメール環境を育もう
メールの件名を工夫すれば、相手に正しく情報が伝わる確率を上げることができるでしょう。それほど時間はかからず、ひと手間かけるだけで大きなメリットが得られると思います。しかも、相手もそうしてくれれば自分も助かります。互いに件名を工夫してメールを快適にするような、そのような好循環を作りだしていきたいですね。
ただし、いくら件名を工夫しても限界があるのは当然のことです。メールを送ったあとに電話で確認したり、「メールをお送りしたので読んでください」と声掛けしたりする労を惜しまないようにしましょう。
(このテーマ終わり)
メールの件名を工夫しよう その9 ドクターへのメールも同じ
今回ご紹介した件名の工夫は、相手が受け取るたくさんのメールの中から自分のメールを選んでもらえるようにするための一策です。これはドクターの面会予約を取るときにも活用できるでしょう。ドクターも日々たくさんのメールをやり取りしていると思います。MRからのアポイントメントの依頼も数十社から届いているかもしれません。
その中で自分のメールを見つけてもらうためには件名の工夫が要るでしょう。普段は「面会のお願い」、何か渡したいものがあれば「受付/秘書さんにお渡ししました」、医局の机に置いたなら「お机にお届けしました」などの件名が思い浮かびます。
メールの件名を工夫しよう その8 事例②の改善例
これはどのように直せるでしょうか。
件名:【明日17時までにお願いします】 Aプロジェクト企画案のレビュー
本文:Aプロジェクトについて添付のように企画案を作成しました。すみませんが明日17時までにレビューをお願いできますでしょうか。
解説:件名を大きく変えて、いつまでに何をして欲しいのかを明確にしました。受け手の印象はだいぶ変わるのではないでしょうか。相手に急いで対応してほしいときには件名に「至急」や「緊急」という言葉を入れますが、今回は締め切りまで時間があるため、この時点では温存することにしました。
当日の正午になっても返信が無ければ、いよいよ件名に「至急」または「緊急」と打ち、即座に対応が必要なことを伝えるのが良いと思います。状況に応じていろいろな件名を工夫してみましょう。
メールの件名を工夫しよう その7 事例②:件名を見て後回しにしてしまった
件名:【ご連絡】 Aプロジェクトについて
本文:Aプロジェクトについて添付のように企画案を作成しました。すみませんが明日17時までにレビューをお願いできますでしょうか。
解説:件名に「ご連絡」とあったため後回しにされてしまうメールの事例です。本文を読めば締め切りが明日の案件であり、比較的速やかな対応が求められていることがわかります。
メールの送り手が気を利かして、電話や面会でフォローをしていれば良いのですが、そうでなければレビューはされず、仕事は止まってしまうでしょう。